12月16日、無事上内八幡宮例大祭終了いたしました。
座元が、椛から中栗へと動きました。
そもそも、祭とはなぜ執り行うのか?
それは、五穀豊穣を祈るためだと伝わることは耳にされた方も多いでしょう。
では、なぜ五穀豊穣なのでしょうか?
簡単に説明すれば
昔は天候不良は神様のご機嫌が悪いからだと考えていたのです。
それを、荒魂(あらたま)の状態といいます。
人々は神様が、ご機嫌の良い状態、これを和魂(にぎたま)の状態といい、神様には絶えず、
和魂でおいでくださる必要があると考えたわけです。
でないと、天候悪化は、作物が実らない、すなわち五穀豊穣が難しくなるからです。
農業じゃない人にとっても、五穀豊穣が難しい天候ならば、生活に悪影響を及ぼします。
土砂災害や川の氾濫は、今でも日々の生活に困るのは最近のニュースからも窺えます。
災害が神祭をおろそかにしたから起きたとは、
申しませんが、古来の日本人はそう考えてきたのは間違いではありません。
神社のお祭りは、公共の幸せのために行われてきており、個人の祈願は実は二の次でありました。
日本の各地で行われているお祭りが、実は穏やかな気候、適度な風、適度な雨、災害のない日々、それらを望んで行われてきた祈りであることを今はどのくらいの日本人が知っているのでしょう?
神事のあと、参列者の方々にそんなお話をさせて頂きました。
座元椛の皆様、一年間毎月の境内の清掃を含め、ご奉仕ありがとうございました。
そういえば、境内の清掃をやったことがある日本人も減っているのだろうな。日本各地で、氏子活動をやってる方が、だんだんと減少しているのが、実情であり、それが日本の神様のご機嫌をそこねていないとよいですね。
写真は、神事終了後座元が新座元に遷る時に執り行われる仮装行列。